デート

　Nさんと自宅近くで待ち合わせしていて、遅れると連絡が入った。

　10分待って、とりあえず帰宅。

　待つのは嫌いだし、苦手だ。

　45分後にようやく会えて、お祭りを一緒に見る。

　時間にルーズな人は嫌だな。

　もともと、小規模のお祭りだから、すぐに間が持たなくなるだろうなと思ったら、案の定。
　
　けど、Nさんのほうから食事に誘ってくれた。

　道中、最近仕事、がんばってるよね、というようなことを言われ、以前の自分は、Nさんにとってどんなイメージだったのだろうと、少し焦る。

　食事をしながら、近況を話す。前の私なら、愛想命！で、本音を語ることなんてしなかったが、今回は、今までより話せた気がする。

　
　ずっと聞きたくて聞けなかったことを、彼の方から話してくれて、嬉しかった。

　見た目も性格もソフトだけど、相当芯はしっかりしてるんだなと思った。

　私もそういうふうにできれば、今のようにはならなかったのかもしれない。そう思わずにはいられなかった。

　大学が自分の納得できるところじゃなくて、どうしても嫌なら、辞めるか、一浪するかすればよかったんだ。

　嫌がりながら行って、体を壊してしまうくらいなら。

　
　そして、なぜかまた、結婚の話へ。

　結婚に憧れを持っているのか？

　話の流れからしたら、結婚観を聞いてもよさそうなんだろうが、聞いたら私のも話すことになるだろう。

　適当に作って話せばいいんだけどね。またそんな話になったとしたら、今度はそうしよ☆

　彼が話すことは、「職場の人と結婚観について話す」とか、「俺は、結婚はまだ先だな、ウィステリアはどうか分からないけど」とか、意図が分からない。

　料理する？とか。仕事は続ける？とか。

　特に気がないのに、私の気持ちを引っ張るために言っているとしたら、本当にやめてください。

　こればかりは、当分考えたくない。

　嬉々として、「子供は可愛いね〜」とか言われてしまったら、・・・もう考えたくない。

　食事が終わって、Nさんは先に立ってどんどん行ってしまう。着いていったら、映画館の前。

　気になる映画の話になり、私が見たいと言ったのを見ることになった。

　表情が崩れたのを見たことがないと思ったこともあったが、大あくびしたり、感動して泣いたり、今まで見ることのなかった一面を見ることが出来た。

　次の映画の約束もしたし。

　これからどうなるんでしょうね。