ボディショップ　ホワイトムスク

　これが、私の思い出兼トラウマの香り。

　元彼と付き合っていた時期に愛用していた香りだ。

　別れたときに、捨てた。

　いまだに、この香りをかぐといい気分はしない。
　自分から別れたくせに。

　そして、もう一つのトラウマの香りは、元彼の匂い。体臭って言うと何か表現がキレイじゃないけど、それ。

　電車の中で似た匂いの人が、隣に座ったとき、発作を起こしてしまった。

　はじめは、懐かしいな、くらいだったのだが。

　ホワイトムスクは、その当時、
　「この香りをかいだら、私のことを思い出してほしい」
と思っていたものだが、今は、1年以上経っても、好きな人ができても、自分自身がこの香りの呪縛から逃れられない、という皮肉な事態になっている。

　別れてから、クリスマスやバレンタインの時期に、具合が必ずといっていいほど悪くなるのも、認めたくないが、きっとこのせい。

　マジ、ストレス溜まったもんな。

　彼氏と親友、三人で泊まるなんてことは、しないほうがいいです。

　プライドが高い私は、当時の彼が、私の親友を口説いたことがどうしても許せなかった。

　ストレスは、これだけじゃないけど。

　これを境に、甘い香りがダメになった。
　ホワイトムスクは、そんな甘い香りじゃないと思うが、なぜだろう。